おまけの一日ブログ 〜Too Late To Die 〜

齢27を越えなおも余生を生きる一会社員の独り言。

pop'n musicのお話。

pop'n music。

 

Dance Dance RevolutionBeatmaniaなどと共に音ゲーというジャンルを確立、定着させた草分け的ゲームである。

 

先の2つが、どちらかと言えば「カッコいい」「クール」な路線だったのに対し、
pop'n musicはその名の通り「ポップ」な親しみやすさがコンセプト。

 

ダンス、ハウスなど一つのジャンルに縛らず、多様な曲を用意。
また各楽曲には、それぞれのイメージに沿ったゆるカワな担当キャラを設定。
とっつきやすさをアピールした。

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(PUFFYをモデルにしたメインキャラ、ミミとニャミ。この頃あんま可愛くないな)

 

 

結果、特に女性からの支持を集め、多くのファンを獲得。


二次創作イラストを中心としたファンのコミュニティが生まれ、

最盛期にはpop'nオンリーの音楽フェスが開催されるなど、

楽曲、ゲーム性以外もひっくるめた独自の路線で音ゲー界を牽引し、ギタフリドラマニ等へ続くジャンル隆盛の礎を築く。

 

 

その後、jubeatやチュウニズムなどの後発組や、

スクフェスデレステに代表されるメディアミックス系ソシャゲの陰に隠れ、当時の勢いは無くなったものの、(メディアミックスってもう言わないんですかね)
今なお新作がリリースされており、根強いファンがいるpop'n musicシリーズ。

 

 

 


しかし、このへんの歴史やらゲームとしての意義付けやらは本題ではない。

めっちゃいい曲いっぱいあったよね、という無邪気な懐古語りがしたいだけである。

 

ロック、ファンク等の各音楽ジャンルのパロディーを軸に、時に真面目に、時にヘンテコな名曲・珍曲を数多生み出したpop'n musicシリーズの楽曲群から、フェイバリットなものを思いつくままに語っていきたい。
 


以下、前提。

 

※つれづれ羅列していくので、特にランキングの意図はありません。
※楽曲の難易度は度外視。
※表記は 曲名(ジャンル名)/アーティスト。

 

 

 

Homesick Pt.2&3(ソフトロック)/ ORANGENOISE SHORTCUT
https://youtu.be/oGpiFCRqyTE

 

抜け感と透明感が混ざり合うSUGIのボーカルに、軽快にほんのり切なく駆け抜けるメロディー。
音ゲー曲と侮るなかれ、本格派渋谷系サウンドここにあり。
元ネタはフリッパーズ・ギターなのかしら?

 


I really want to hurt you ~僕らは完璧さ~(ポップスREMIX)/ SUGI&REO

https://youtu.be/TtcmFv8YRvc


続けてSUGIボーカル曲。
初代pop'n musicにて、ずばりジャンル名「ポップス」を冠した製作陣の自信の1曲、そのREMIX版。


若気の無敵感と照れが同居する、甘酸っぱめポップソング。

ちなみに先のHomesick Pt.2&3は、本曲のアンサーソング
「『僕らは完璧』なんて軽い冗談だった」とのことで、黒歴史化している。

 

 

 

White Eve(ウィンターダンス)/ Sana

https://youtu.be/Wc-tkOTVLkE

White Lovers(ウィンターポップ)/ Sana

https://youtu.be/37ue7eyWY9s


pop'n界の広瀬香美ことSana。

元はKONAMIのいち社員だったSana=新谷さなえ
気付けばpop'nには欠かせないアーティストに。

いわばpop'n's dream。

 

まずは時季がら冬曲2つ。
しっとり系の「White Eve」、

ハッピー系の「White Lovers」。
 


Spase Dog(ウチュウリョコウ)/ Sana

https://youtu.be/tXZ7efkRnIA


宇宙開発のさなか、旧ソ連が行ったある実験。
たった一匹、初めて宇宙を旅した犬、ライカ
帰り道のない、片道切符の孤独な旅。

実話ベースのファンタジー、ライカが見た宇宙の物語。
いい曲で、いい話。
 


赤いリンゴ(グルーブロックLIVE)/ Sana

https://youtu.be/B50MuiPCOM8


pop'nフェスでのLive音源。
ゆえにしっかりバンドサウンド
ファンキーなカッティングに重なる甘いボーカル。
渋くてポップな良アレンジ。

 

 

Ping×Pong×Dash(スキップ)/ パーキッツ

https://youtu.be/d9Q_p9F6eb0

HAPPY MUSIC(サニー)/ パーキッツ

https://youtu.be/wclUAYlS96g

チェイス!チェイス!チェイス!(フレッシュ)/ パーキッツ

https://youtu.be/EsCqOkeBKo8


叩いてて楽しい軽快なリズム+メロディーに、
騒がしいゲーセンでもしっかり聞こえる唯一無二なふじのマナミボイス。

 

音に合わせてボタンを叩く、という音ゲーのフォーマットに一番ハマる曲を出してたユニット、パーキッツ

 

良曲揃いなだけに残念なのが、音のショボさ。
ゲーセンではそこまで気にならなかった弱さが、音源だとどうしても耳に付く。

 

色んな意味で音ゲー特化型。
願わくば潤沢な予算の下で、いい音で録ってほしかった、そんなパーキッツの曲をいくつか。

 

 

大見解(ヒップロック)/ Des-ROW Feat. TSUBOI for ALPHA

https://youtu.be/MVJvYEJFP68


pop'n界のORANGE RANGEことDes-ROW。(時代的にはDragon Ashなんだろうけど)


たぶんpop'nで一二を争う人気曲。担当キャラ"六"も人気。

 

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(担当キャラ"六")

Des-ROWもまた音が残念(ドラムとギターがペナペナ)なのだが、この曲は比較的そうでもない。


意味不明リリックが癖になる。3通りから4通り。

 

 

夜間行(デスレゲエ)/ Des-ROW・組

https://youtu.be/Qj3ZTrgjw5A


同じくDes-ROW
同じく意味不明リリック。

脳みそだらけの案山子。

 

 

夢添うてぃ desmix(オキナワRemix)/ Des-NAWA

https://youtu.be/rHw5SvGOQ4w


Des-ROW×沖縄民謡。
イメージがORANGE RANGEなのは多分にこれのせい。

 

 

 

君を壊したい(パワーフォーク2)/ 新堂敦士

https://youtu.be/QXiNStSPk3I


悪名高き新堂敦士
pop'nやりだした頃にはもう削除されてたのだが、後にサントラで聞いた。

 

先入観無しに聞けばいかんせんいい曲。
歌い方はだいぶ岡村ちゃんだが。
歌詞もどぉなっちゃってんのか分からないが。

 


☆Shining☆(ガールズロック)/ りゆ&のりあ

https://youtu.be/i2tEdre_vdU


ジャンル名は「ガールズロック」。
一聴して「どこがロックやねん」となるだろうが、ちょっと待って欲しい。

 

相川七瀬とか、SCANDALとか、今でいえばLiSAとか、「これロックか・・・?」というガールズにとりあえずロックと付けて売り出す手法、それ自体を皮肉ったパロディではなかろうか。

 

そんな製作陣のスタンス、それ即ちロックだったのではなかろうか。

 

 


ないですね。
曲は好きです。
 

 


Bitter Sweet(ガールズバンド2)/ THREEP

https://youtu.be/1Pot7jdQmR0


女性3ピースバンド THREEPによる、ほんとのガールズロック。

 

極めてシンプルなバンドサウンド
性急なビートにやるせなさが滲むボーカル。

正統派な邦ロックの作法に則り過ぎていて、正直pop'nらしくない。


それゆえか、THREEPはこれと↓の2曲を残してpop'nから去ってしまった。

語られているのを聞いたことがない、完全に隠れた名曲。
 

 


MILK(ガールズバンド)/ THREEP

https://youtu.be/As4EIT9cSvc


THREEPのpop'nデビュー曲。
童謡のような穏やかなメロディーと心地よいコーラス。
鍵盤も入っててミドルテンポだけど、やっぱりしっかりロックしてる。

 

 

 

ポップミュージック論(メガネロック)/ ギラギラメガネ団

https://youtu.be/Hth5Qc9qC5M


非常にpop'nらしい、なんちゃってソング。
ジャンル名とキャラから一発で分かるアジカンオマージュ。

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で、ペナペナな音にスコーッとなるまでがワンセット。

ただよくよく聞けば、キャッチーなリフやキメの多用、「ハッ」「よっ」の掛け声にサビでのシャウト、厭世的でブンガクっぽい歌詞と、ツボを押さえたロキノン感に愛を感じる。

 

版権取ってリライトを収録せずに、こういう遊びに走るとこがpop'nの面白さ。
(多分お金の問題なんでしょうけど、それが個性を生んでるということでここはひとつ。)

 

 


林檎と蜂蜜(ショウワカヨウ)/ 亜熱帯マジ-SKA爆弾 feat. MAKI

https://youtu.be/QP88cM7Ytkg

林檎夫人(大江戸カヨウ)/ 亜熱帯マジ-SKA爆弾 feat. MAKI

https://youtu.be/yBCX3qjfvjk


曲名と担当キャラから椎名林檎を連想させるが、よく聞くまでもなく別物。

 

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(なんだこの背景)

 


歌謡、といいつつスカ。
スカなのになぜ林檎嬢なのかは謎。

真夜中は純潔とかからか。

 

ハスキーシンガーMAKIは、Sana・ふじのマナミと並ぶpop'n 3大ディーバ。

 

 

Rapunzel(タイムトラベル)/ MAKI

https://youtu.be/G1B1m641sEY


揺蕩うようなサウンドと歌声。アンニュイだけど心地よい。
MAKIといえばカヨウシリーズのイメージが強いが、こっちが真価だと思う。
 

 


murmur twins(カドルコア)/ yu_tokiwa.djw

https://youtu.be/6HdJYG2AXZ8


常盤ゆうの甘いウィスパーボイスに、ベースゴリゴリなバンドサウンド
シンプルにかっこよくて気持ちいい曲。爽やか。

 


North Wind(ハイパーJポップ2)/ TËЯRA

https://youtu.be/hIeGloCnq48


pop'n中期から登場したアーティスト、TËЯRA。

「ハイパーJポップ」などという実にハイパーで気後れするジャンル名を背負いデビューしたが、見事人気を獲得し、満を持しての第2弾が本曲。

 

ジャンルとアーティスト名、担当キャラクターJUDYから、完全に浜崎あゆみ的なイメージで聞いたら全然違った。

 

トランス、と言っていいのか分からないがそんな感じのサウンド
の割りに切ないメロディーで、後にも続く「ハイパー」ジャンルシリーズの中で一番好み。
 

 


明鏡止水(禅ジャズ)/ TOMOSUKE feat.あさき

https://youtu.be/yZ0Rtk9iH0M


「禅ジャズ」の名の通り、和の香り漂う、PE'Z的なサムライ・ジャズ。


というかこれがきっかけでPE'Zを聞き出したので、個人的に思い出深い曲。
同じパターンで「スカ」からスカパラスペシャルズ辺りを聞き出したり、pop'nが入口になったジャンルが割とある。
 

 


100sec. Kitchen battle!!(スペシャル・クッキング)/ Orange Lounge

https://youtu.be/M3U50r5a4E8


インスト曲。展開が面白い。
なにがクッキングなのか分からないのに、なぜか納得してしまうキッチン感。
100秒で作れる料理をレパートリーに取り入れたい。
 

 


隅田川夏恋歌(A.I.デイトポップ)/ seiya-murai feat.ALT

https://youtu.be/EJCkFU_MCNc


合成音声×電子音×日本の夏。
pop'n界にもやって来たVocaloidの波。
隅田川花火大会=イギーポップファンクラブ or これ。

 


 
掌の革命(プライド)/ kiyommy+Seiya

https://youtu.be/eodoM1Sbpqw


プレイした記憶はないが、サントラで聞いてハマった曲。


ときメモのキャラソン?イメソン?のカバーらしい。
原曲は未聴だけどいいカバーなんじゃなかろうか。
 

 


Late Riser(ビジュアル3)/ good-cool

https://youtu.be/riPb2spNTSA


pop'nなんちゃってシリーズ。

お耽美ではなくソフトなビジュアル系。

 

素人的にはとてもそれっぽい塩梅。
詳しい人が聞いたらどう思うのかとても興味がある。

 

お遊びのはずが普通に良曲。
 

 


Over the night(レディメタル)/ good-cool

https://youtu.be/Zv7b0AOYrY8

 

これまたなんちゃってシリーズ。
で、またしても良曲。かっちょいい。

 

メタルというよりハードロックなイメージ。
聞くたびにカウボーイ・ビバップヘヴィメタル・クイーン回が頭をよぎる。
 

 


今宵Lover's Day(パッション)/ ミッキー・マサシ

https://youtu.be/GQB-qWeeky8


pop'n始めた時点で既に昔の曲で未プレイ+未聴だったのだが、
ニコニコ動画の「pop'n夏フェス」みたいなので聞いてハマった。と記憶している。

 

ホーンサウンドに骨太系おじさんボイス。
ダンディでダーティな大人の魅力、でもゴリゴリまでいかずあくまでそれ風味。


実にpop'n的なバランス感覚。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

昨年、通算25作目となる「pop'n music peace」がリリースされたが、明らかにプレイヤーは減っている。

 

諸行無常が世のさだめとはいえ、他の音ゲーが賑わう中、ぽつんと取り残されたようなpop'n筐体を見かけると物寂しさにかられる。

 

このまま埋れていくには余りに惜しい、バラエティ豊か過ぎる楽曲群。

 

せめて音源だけでも受け継がれてくれたら、ええなあ。