おまけの一日ブログ 〜Too Late To Die 〜

齢27を越えなおも余生を生きる一会社員の独り言。

私的PRIDEベストバウトについて語ってみる

という訳でPRIDEのベストバウトについて語りたい。

10試合をランキング形式で挙げていこうと思う。

 

主観でしかないので選手への思い入れが多分に反映されるだろうし、例によって記憶に頼るので誤りもあるだろうが気にしない。

では10位から。

動画があったら適宜リンクを貼る。

 

・10位

五味隆典vsルイス・アゼレード

(PRIDE武士道 其の七)

https://sp.nicovideo.jp/watch/sm1291618

 

"スカ勝ち”の衝撃。


まだそこまで熱心な格闘技ファンではなかった当時のこと、TVを付けたらたまたまこの試合が流れていた。


シウバは知っていたので、シュートボクセって強いらしい、くらいのざっくりなイメージのもと、

「日本人じゃやられちゃうやろな~」

などと勝手なことを思いつつポケーと眺めていると、案の定試合はアゼレードのペース。

パンチとキックの流れるようなコンビネーションで攻め込む。


「やっぱな~日本人は打撃じゃ勝てんから寝技に持ち込むしかないもんな~」

などと知ったようなことを思いつつ、おそらくKO、良くて判定負けかな~なんて予想しだしたあたり。

 

 

あまりにも鮮烈な左右のフック。
それまで、いやもしかしたら今の今でも、ここまで完璧なノックアウトシーンを観たことは無い。

 

 

その瞬間、私の一番好きな格闘家は「五味隆典」になった。
PRIDE史上に残る名勝負ではないかもしれないが、自分にとって大切な試合。

 

 

 

 

 

 

・9位

桜庭和志vsホイラー・グレイシー

(PRIDE.8)

https://youtu.be/eRoRTq4eqvs

 

PRIDEを語るうえで絶対に外せない男。
グレイシーハンター”、桜庭和志

 

 

PRIDEは、”最強”を謳ったプロレスラー、高田延彦の敗戦という、プロレスファンの深い絶望とともに幕を開けた。


信じていた”最強”は、得体の知れないグレイシー柔術なる技術の前に、あまりにも無力であった。
1ラウンド僅か5分足らずで、地に落ちたプロレスの威信。
そこに現れた救世主が、桜庭和志だった。

 

高田が再び同じ相手に、同じ技で敗れたその傍らで、縦横無尽にリングを駆け、勝利を重ねる桜庭。
「プロレスラーは、本当は強いんです。」という言葉に、プロレスファンは一筋の光を見た。

 


期待を一身に受け、ついにこの日、高田を破ったグレイシー一族と相まみえる。
もはや一選手としてではなく、プロレス界を双肩に、リングに立つ。

 

そんな重苦しいシチュエーションですら、桜庭は軽々と乗り越えた。
まるでプレッシャーを感じさせない、自由奔放な戦い。
余裕すら感じさせる、堂々とした試合運び。
それでいて、プロレスらしく”魅せる”ことも忘れない。
真剣勝負のさなかにアイーンチョップを繰り出すその姿は、プロレスラーとしての矜持に満ちていた。

 

 

アームロックが極まり、レフェリーが試合を止める。
歓喜の輪の中で、いつもと変わらぬ笑みを浮かべる桜庭。
グレイシーハンター”誕生の瞬間であった。

 

 

 

 

 

 

・8位

高山善廣vsドン・フライ

(PRIDE.21)

https://sp.nicovideo.jp/watch/sm6982607

 

プロレスか?総合格闘技か?
そんな議論も、勝負論も超越した漢二匹の生き様。
言葉は要らない。ただ心に刻みこむべし。

 

 

 

 

 

 

 

・7位

ヴァンダレイ・シウバvs吉田秀彦

(PRIDE GP 2003 準決勝)

煽りV:https://sp.nicovideo.jp/watch/sm1230052

試合:https://sp.nicovideo.jp/watch/sm1293047

 

柔道金メダリスト 吉田秀彦と、PRIDE無敗の絶対王者 シウバ。


PRIDEの醍醐味、異種格闘。

 

 

寝れば吉田、打撃ならシウバという当然の下馬評の中、
シウバは下から三角締めを狙い、吉田はスタンドで真っ向から殴り合う。

 

総合力で勝るシウバが、徐々に吉田を追い詰める。
何発もの拳を浴び、顔は腫れあがり、道着が血に染まる。
気持ちは折れない。折られる訳にはいかない。
道を究めし男の意地が。誇りが。
吉田を動かす。
劣勢の中、吉田は笑みを浮かべる。

 

 

判定は3-0でシウバ。
しかし、不得手な打撃でシウバの懐に飛び込んだその姿に、
道家、ではなく男 吉田秀彦の意地を見た。

 

 

 

 

 

 

 

 

・6位

ヴァンダレイ・シウバvsクイントン・"ランペイジ"・ジャクソン

(PRIDE.28)

※残念ながら動画なし…

 

リアルに犬猿の仲の2人。
かつてPRIDE GP 2003決勝の舞台で、感情剥き出しの殴り合いで会場を熱狂させた因縁浅からぬ2人の、待望の再戦が実現。

 

前回22発の膝蹴りに沈んだジャクソンが序盤から優勢。
ミドル級無敗を守り続けてきたシウバが、徐々に追い詰められていく。


そしてジャクソンの右がシウバの顎をとらえた刹那、シウバの膝が落ちる。
畳みかけるジャクソン、必死に凌ぐシウバ。
1ラウンド終了のゴングは、歓声にかき消されて聞こえない。

 

 

2ラウンド。
絶体絶命の王者が、パンチ一発で流れを変える。
観衆は一瞬の静寂ののち、狂乱した。


動きを止めたジャクソンに、襲い掛かるシウバ。
フィニッシュブローは奇しくも、前回と同じ膝地獄。


完全に失神し、ロープに前のめりに倒れこんだジャクソンの鼻からは、おびただしい鮮血が流れ落ちる。


熱狂する観客。咆哮するシウバ。

 

 

これぞPRIDE。


壮絶、という言葉ですら足りない、獣二匹の殴り合い。
必見である。

 

 

 

 

 

続きます。